ふたりじめ

2016/12/15
※※銀高桂の3Pです。苦手な方はご遠慮ください※※





 はあ、はあっ、と濡れた吐息が部屋に響く。銀時は桂の腰を抱え、遠慮も何もなしに自身を押し込んだ。

「あ……っ」

 桂の体がそれに合わせて揺れ、吐息は小さくリズムを刻む。露出した肌がぶつかり合って、そこで汗が混じって弾けた。

「あ、っん……」

 快楽に震える声が、惜しげもなく漏れる。銀時はその声を楽しんで、わざとらしく腰を揺すった。

「桂、くち……止まってるぜ」

 だが桂はその快楽だけに溺れていられなかった。高杉に顎を取られ、猛る雄を押し付けられる。

「ン……」

 詫びるように舌で舐め上げ、軽く歯を立ててやると、高杉からも声が漏れた。その声は桂の欲を引き上げる要素にもなって、両手で大事そうに包み込んで口づける。

「……っは……」

 高杉は、桂の耳の辺りを両手で抱え腰を押しつける。ぬらぬらとうごめく舌の動きを追いかけて、濡れた息を吐いた。

「高杉、なぁ、こっち」

 銀時の声が聞こえて、伏せていた目蓋を持ち上げると、人差し指でちょいちょいと招いているのが見えた。何を欲しているのか悟って、高杉はほんの少し腰を浮かせる。銀時も、桂に押し込むのと同義で腰を上げた。
 桂でつながる、ちょうどまん中あたり。
 銀時の口唇と高杉の口唇が出逢い、重なり合う。
 舌を差し出せば相手が絡め取り、仕返しのように引き込んでやる。

「ん、んん……っはぁ」

 ちゅ、ぴちゃり、ぬちゅちゅ、とどこでも音が生まれ、繋がりはより深くなっていくようだった。

 どうして、いつからこんなことをするようになったのか、覚えていない。
 銀時と高杉は体の関係があったし、高杉と桂もそういうことはしていたし、桂も、銀時と。ならばいっそ三人でと冗談を抜かしたのは、誰だっただろうか。
 恋情があるわけではない。かといって想っていないわけでもない。
 もし自分以外の二人が恋仲になるのなら、祝福しようと、恐らく三人ともが思っているだけのことだった。

 恋じゃないのなら、ひとりずつ、残ったふたりで占有していたい。銀時をふたりで、高杉をふたりで、桂をふたりで。そう思いながら銀時は高杉の口唇を吸い、高杉は銀時の口唇を吸い、桂は銀時と高杉のものを飲み込んだ。
 銀時はもっと深く繋がりたくて、高杉の首に腕を回してぐいと引き寄せる。ん、とくぐもった声を上げた高杉だったが、すぐに食らいつく。湿った吐息が耳に心地よくて、思う存分舌を絡め合った。

「んん……っ」
「あ、おい、ちょっ……待てってヅラ、締めんなコラ」

 それを気配で悟ってか、桂はほんの少しいたずらを仕掛ける。指で高杉を強く握り込み、後ろを意図的にきゅうと締めれば、二人の意識は桂に一直線。

「……っのじゃじゃ馬が」
「あぁっ……」

 銀時は桂の尻をつかみ、勢いよく引き抜く。ギリギリまで抜いたあとは、焦らすように緩く腰を揺らし、桂のイタズラに仕返しだ。

「銀時、あんまりいじめてやんなよ。こっちがお留守になんだから」
「あー、悪い悪い。ヅーラ、ちゃんと高杉のしゃぶってやんなきゃ。そっちも入れてほしいんデショ?」
「ん、う……むぐ、……っん」

 背中にのしかかって、耳元で囁く。ちゃんと準備しておかなきゃ入れてくれないよ、と笑った。
 桂は後ろの快楽に震えながらも、高杉を深く飲み込んで吸う。じゅぷりと音が立ち、高杉は包まれる口内の温かさに酔いしれた。

「あ……っはあ、……は」
「すーげ……エロい顔してんね、高杉」
「……てめーもだろうが、銀時ィ」

 まーね、と銀時は腰を押し進める。そのたびに含んだ高杉が喉を突いて、桂はくぐもった声を上げた。

「ん、んっ、んん」
「あー、悪い……ちょっと……いくわ、やべ、気持ちいい……」

 限界が近づいて、銀時は若干乱暴とも思える仕草で桂の中を行き来する。その反動で桂の口唇は高杉を含んでいられず、ぽたぽたと唾液や精液を端からこぼしながら悦楽に啼いた。

「あぁっ、あ、銀時、や……っあ、あぅ……」
「ごめ、高杉、ちょっと待ってて、先にイかして……」
「おぅ……イッてろ」

 引き剥がされたような形になった高杉だが、まあそれくらいは待ってやろうと乱れた髪をかきあげる。息を整えながら、ふたりの律動を見ているのも悪くない。

「銀時っ、も、や……そこ、ばかりっ……」
「んんッ……ん、あ……――いく、すげ、も……無理ッ……」

 肌がぶつかる音が速度を上げる。桂の声もリズムが速くなる。荒々しく吐息する銀時が、自身を引き抜いて息を止めた。

「ん、んん……!」

 びゅるる、と勢いよく白濁とした体液が飛び出してくる。それは桂の太腿を、尻を汚し、滑り落ちていった。

「あぅ……、ッんぁ……あ」

 その感触に、桂の体がびくびくと震える。太腿にこすりつけられる銀時のものと体液に、桂も欲を解放した。

「んー……っ」

 がくがくと膝が揺れるが、そんな桂を容赦なく引き起こして抱き寄せる腕があった。高杉のものだ。

「桂、いいか?」

 いい、以外の答えを求めてくれない高杉に、こつりと額をぶつけて受け入れる。やんわりと押し倒されて天井を見上げると、あまり余裕がないらしい高杉がすぐに入り込んでくる。桂はのけぞって、先ほど銀時にかき回されたそこで高杉の形を覚えた。

「あ、あっ……ン、あ、んん……」
「は……すっげ……中」

 高杉は銀時の体液が残る桂の太腿を抱え、奥までうがつ。布団の上で乱れる黒髪と、上気する頬、涙で濡れた瞳と唾液でいやらしく光る口唇。それらすべてに欲情して、ぶつけた。
 押し込んで揺さぶり、引き抜いて揺さぶる。断続的に上がる桂の声でタイミングを計り、よりいっそう溺れるように押しつけた。

「はあっ……う、たか、すぎ、高杉……っ」

 一度達して敏感になったそこはうねりながら高杉を食らう。抱いているはずなのに抱かれているようでもあり、高杉はふるりと体を震わせた。ぬちゃり、ぬちゃり、と動くたびに立つ音は、三人の耳を欲で支配していく。
 息を整えながら重なるふたつの体を眺めていた銀時だったが、その音と、においと、揺れる体に欲がふくれあがった。

「高杉ィ、あのさ、入れていい?」

 桂をうがつ高杉の腰を、明らかな意図をもって撫でる。予想していなかった方向からの柔な刺激に、高杉の肩がびくりと揺れた。

「て……っめ、さっき出したばっかじゃねぇか……っ」
「てめーらがエロい顔してっからだろ。はいはいちょっとごめんなさいよ」
「おい銀時!」

 高杉の抗議も気に留めず、銀時は高杉の腰を押さえつけ、指を侵入させた。あ、と詰まったような声が漏れて、銀時の口許が緩む。口では拒んでいても、暴き出してしまえばこちらのものだと。

「ん……っく、う」
「あ、やっ……」

 高杉の体が揺れ動けば、桂への刺激にも繋がる。二人同時に抱いているようなもんだと、銀時は愉快そうに高杉の中をかき乱した。
 押し広げ、引き抜き、差し入れ、尻を押せば、桂から高い声が上がる。高杉の息が湿っていく。気分がいい、と程よくほぐれたそこに己を突き立てた。

「ああっ……!」
「あっ、んんッ……」

 ず、ず、と高杉の中に押し込み、高杉を桂の中に押し入れる。高杉の背中が近づいて、桂の顔が近づいて、吐息が聞こえる距離まできた。片手で高杉の腰を掴み、片手で桂の頬を撫でる。

「たーかすぎィ、ちゃんとしてやんねーから、ヅラが物足りないってツラしてんぞ」
「るっせ……!」
「ひ、あうっ……」

 高杉が自身の意思で桂に押し込む。その分銀時が引き抜かれて、追うように突き立てられた。桂がのけぞって喘ぐ。苦しそうに、気持ちよさそうに。高杉は桂の体を強く抱きしめ、できるだけ自分で動く。銀時は意地悪そうに口の端を上げながらも、ゆっくりと呼吸を合わせ、負担の少ないタイミングで抜き差しを繰り返した。

「あ、ん……っふ、あ、あ、……いい……」

 吐息と一緒に喘ぐ桂は、片腕を高杉の背に回して抱き、もう片方は銀時と繋いで絡める。ふたりの男に抱かれ、惜しげもなく濡れた声を上げ、腰を揺らす。

「くっ……そ、すげ、奥……っ」

 悔しそうにさえ喘ぐ高杉は、桂の乳首をつまみ上げ、足を抱えて揺さぶった。眼前の男をうがち、背後の男にうがたれ、高杉は荒々しく吐息し汗を落とす。

「お前らほんっと……えっろいカラダ……」

 ぺろりと舌なめずりをして、銀時は空いた手で高杉の胸をまさぐる。突起をこね回せばきゅうと締めつけられ、こくりと唾を飲み込んだ。
 湿った吐息と、淫猥な音を立てる結合部。肌がぶつかる音と喘ぎが重なり合って、更に欲望を膨れあがらせた。

「なー高杉、中……出していい? いーよね? 出させて」
「なっ……ちょっと、待て銀時……っ」
「待たねーよ……っ、なんならてめーもヅラん中出しちまえや、ホラ」
「バッ……カ、やろ……」
「んっ……銀時、やぁ……っなに、あ、高杉ぃ……っ」

 銀時は、高杉の腰に巻き付いていた桂の両足を持ち上げて抱える。間に高杉を挟んでだ。桂を引き寄せ、自分の腰を押しつければ、高杉は逃げられない。ずっと奥まで犯して、ずっと奥まで犯させて、中で、出した。

「ん、う……ぁ!」
「あっ、あ、あ……――駄目、だめ……いい、い……ッ」
「ぅあ……あー……っは……はぁ……」

 三人、ほぼ同時に息を止め、そして吐き出す。ぶるぶると身を震わせて、欲も一緒に吐き出した。
 どく、どく、と熱を放ち、肩で息をする。倦怠感と充足感、そしてわき上がる情欲。誰かが動けば、また爛れた行為が始まってしまうだろう。
 それでもいいかなと思うくらいには、心身ともに近いところに相手がいる。
 やっぱりふたりじめしたいと、三人は示し合わせもせずに口の端を上げるのだった。